21世紀を目前に控え、私たちは今、地球的規模での環境問題、地球資源の有限性、食の安全や食料危機への不安などを強く意識せざるを得ない大きな転換期を迎えています。
わが国を取り巻く内外の環境は大きく変化し、私たちは現在、抜本的な制度の見直しを必要とする政治・経済・社会上の大きな困難に直面しています。
とりわけ、人口・食料・環境・エネルギー問題等は、地球的規模で課題となっており、未来に対する不透明感の下に、安全や安心が切実な問題となってきつつあります。
私たちの「くらしといのち」の基本に関わる安全で安心できる食料の確保については、様々な問題が地球的な規模で顕在化し、時とともに重要性が高まってきています。また、食料自給率の回復向上が求められるとともに、その生産にあたっては、可能な限り、自然に負荷を与えないシステムを確立し、環境の保全など農林漁業の多面的機能を発揮することが求められています。
さらに、農山漁村社会については、生産基盤の確保のみならず、多様な生物の保全、歴史と伝統に根ざし文化の保持、青少年の自然とのふれあいによる教育機会の提供などが期待されています。
このような状況のもと、国内的な情勢では、約40年ぶりの国内農業政策の大変革をおこなう「食料・農業・農村基本法」が制定され、農政改革が断行されようとしています。
まさに戦後の農政をつかさどってきた制度の全般的な見直し、国民全体の視点に立った食料・農林漁業・農山漁村への対策が講じられようとしています。
一方、国民的な情勢に目を転ずると、2000年からはWTO次期交渉が開始されようとしています。
地球規模での食料安全保障を達成することをめざすとともに、国内政策を実効あるものとし、食の安全と安定供給、持続可能な農林漁業・農山漁村の発展、これにつながる国際的な合意も確立していかなくてはなりません。
大転換のこの時に、21世紀に向かって、安全で安心できる自然と環境、豊かな食料を、次の世代につなげていくため、私たちは、改めて「くらしといのち」の源である食料と環境、そして農林漁業・農山漁村のことについて、地球という同じ船に乗っている消費者・生産者のそれぞれの立場から、あるいは都市・農村・山村・漁村のそれぞれの地域から、立場を越えて、地域を越えて、共に考えていくことが必要であると考えます。
私たちは、ここに食料・農林漁業・農山漁村・環境問題等に対して、認識を共有し、相互理解を深めるとともに、新たな時代に向けての食の安全と安定供給、持続可能な農林漁業と農山漁村の発展のために貢献することを目的として、「食料・農林漁業・環境フォーラム」の設立をここに宣言いたします。
平成11年3月18日
「食料・農林漁業・環境フォーラム」設立会議 |