食料・農業・農村基本計画の見直しにむけた「中間論点整理」は、認定農業者及び経理一元化・法人化を条件とする集落営農組織を担い手と位置付け、そこに各種施策を集中するとしている。認定農業者は18万戸で全農家戸数298万戸の6%に過ぎないし、集落営農約1万のうちどれほどが条件をクリアできるのだろうか。
兼業農家は国内農家の圧倒的多数を占め、農業生産の大部分を担っている。地域農業や農村社会において多くが世話役やリーダー役を果たしており、いずれ退職を機に専業になる者でもある。プロ農家のみを農業の担い手とする政策は、政策対象外となる圧倒的多数に不平・不満を募らせ、地域の共同行動や生産調整からの離脱など、農業・農村社会を逆に崩壊させかねない。
新たな経営安定対策は、最初から兼業農家を排除するのではなく、そこにも日の当たる仕組みが必要だ。価格支持政策の変更で大きな影響を受ける主業農家に重点を置きつつも、兼業を含め農業者が自らの選択と意欲によって支援対象となりうるチャンスを与えるべきだ。例えば一定条件を付した施策をたくさん用意して条件をクリアした部分を支援するような対策を打つべきではなかろうか。 |