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梶井 功 写真
東京農工大学 名誉教授
“不測の事態”への対応は?
2005年5月16日 掲載

  新しい「食料・農業・農村基本計画」ができた。計画の柱であるべき目標食料自給率が前計画と同じ数字を5年先延ばしただけの数字になっているということなど、本当に自給率問題と格闘して練り上げた計画なのか、私には大変気になる。

  基本計画を "変更"するときは、"施策の効果に関する評価を踏まえ"て行えということが基本法に書かれている(第16条第7項)のだが、どんな評価をしたのだろう。  例えば、飼料作物は、前計画が最大の力点を置いた増産作目だった。が、現状は計画時より生産減になっている。であるのに、新計画は前計画以上の増産を予定している。

  どういう施策の失敗が減産に導いたのか、その反省の上に立った新施策にどういうものがあるのか、一切明らかにすることなしに前計画を上廻る増産数字を掲げているのである。 こんな計画でいいのか。

  より以上に心配なのは "不測の事態"への備えである。前計画は、そのために470万haの農地死守をいっていた。が、新計画が掲げたのは450万haである。

  それで国民一人一日あたり1,880〜2,020kcalの食料農産物を国内農業だけで供給できるといっている。前の計画では470万haで1,890〜2,030kcalだった。

  "国民が最低限度必要とする食糧"はどんな場合でも"確保"することを基本法は言っている(第2条第4項)ことを審議会メンバーは本当に考えたのだろうか。

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