先日、出席した勉強会で、ある数字を目にして、改めて、農業女性の地位と意識の現実を考えさせられた。
平成16年の調査で「男女の地位の平等感」を尋ねる項目に対し、「男性の方が優遇されている73.9%」「平等20.1%」「女性の方が優遇されている3.8%」という結果だった。「農業女性の労働報酬」の調査では、農村女性は「不払い労働50.4%」「報酬月額10万円以下60.5%」という数字が並んでいた。
兼業農家が大半という現在、農業の実質的な担い手は女性である場合が多い。 私は農村の女性たちとの40年間に渡るネットワークを通じて、彼女たちの日常や本音に触れてきたのだが、畑仕事、家事、育児、介護……実際、彼女たちは休む間もなく、家族のため家のために働いている。農業の新たな可能性を求めて、事業主として活躍している女性たちも、今、育ちつつあるが、しかし、一方にまだこうした現実がある。 彼女たちが不払い労働に従事するという形をとっているのは、「生計を一にする親族に支払う給与等の対価を事業所得等の必要経費とせず、かつ、これを受け取った側の所得としない」という所得税法56条のためだといわれる。
日本の農業を活性化するものとして農業女性に多くの期待が寄せられているが、この法的な枷が実は農業女性の経済的自立をはばむ大きな壁になっているのではないだろうか。
彼女たちのためにも、日本の農業のためにも、この問題を真剣に検討する時期が来ているのではないかと思わずにはいられない。
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