2002年11月にNPOとして立ち上げた私どものふるさと回帰・循環運動も、昨年9月の「ふるさと回帰フェア2005」には8500名を超える都市生活者の方々の参加をいただくなど、3年目にしてやっと予想を上回る成功を勝ち取り、運動への手ごたえを感ずることができました。「石の上にも3年」の諺がありますが、ひとつのことをなすときにはこの位の時間は必要なのではと改めて感じています。
さて、わが国の社会状況は、株価の高騰などにより景気の回復が見込める一方で、時代の混迷には終止符が打たれず、よりその度合いを深めようとしているように見受けられます。国民の多くは豊かにはなったといわれますが、はたして真の意味で豊かになったのでしょうか。私どもの「100万人のふるさと回帰運動」は、国民一人ひとりが豊かさが実感できる社会を作ろうと始まりましたが、その想いはいまだ道半ばです。
一方、この国は格差社会が進行しているといわれています。すでに年収200万円以下の勤労者が2000万人もいるとの指摘もあります。一部の持つ者と圧倒的多数の持たざる者が存在するいまの日本。これが敗戦の中から国家の再興をめざしたわが国の社会の姿なのでしょうか。バブル崩壊以降の、あらたなこの国のあるべき姿を提起できなかった政治の責任なのでしょうか。それともこうした政治を容認した私ども国民一人ひとりの責任なのでしょうか。いづれにしても、この十数年がこうした格差社会を生み出したことは確かです。このままでは、持続可能な形でこの国を維持することは不可能なような気がしてなりません。
こうしたことから、改めて「100万人のふるさと回帰・循環運動」の意味が増しているように思われます。とりわけ700万人ともいわれる団塊世代の定年退職問題、いわゆる「2007年」問題が来年に迫った本年は、本当の豊かさを感じるためのスローライフを楽しむため、高齢化や過疎化に悩む地域の活性化のために、そしてなによりも定年後の団塊世代の生きがい作りのためにも重要な一年になっています。団塊世代のふるさと回帰・循環を通して、地方からこの国の再生と活性化を展望したいと考えています。
今年も10月13〜14日の日程で「ふるさと回帰フェア2006」を昨年に引き続いて東京・大手町のJAビルを中心に開催する予定です。地方はいま、市町村合併もあってより一層地方の過疎と高齢化は進む状況にあり、森林をはじめ自然環境は荒廃の一途を辿りつつあります。しかし、この流れも、どのような地域社会を構築するのかという問題意識を持って取り組まなければ阻止することはできません。私は「ふるさと回帰フェア2006」の成功を通して、志ある団塊世代はふるさとに帰ろうと訴えたいと思います。
団塊世代よ!ふるさとに帰ろう。いま、このときをなくしてふるさと再生はない。
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