日本政府は、いま世界に向かって地球温暖化の問題をキャンペーンしている。6月にドイツで開かれたG8(先進国首脳会議)でも安倍首相は地球温暖化問題を最重要課題として訴えていた。クールビズなどで小池百合子前環境大臣や安倍首相が連日マスコミに登場していた姿を記憶している人も多いだろう。
さらに政府は、最近では国民に対し「CO2一人一日1Kg削減」運動を呼びかけ始めた。マイカーから公共交通機関の利用へ、テレビの待機電力を止め、コンセントをこまめに抜き、お風呂の残り湯で洗濯をしようなどと呼びかけている。
だが、CO2削減をいうなら食べ物の輸送距離こそ問題にすべきではないか。地球の裏側から膨大な石油を使って食料を運ぶことこそ、地球温暖化にとって大きな問題だと言わなければならない。
私たちは、CO2を100g減らす単位を仮に1pocoとした。イタリア語で「ちょっとずつ」という意味である。この計算式でいくと、豚肉200gを輸入豚肉ではなく国産豚肉に変えると1.4poco、アスパラ(30g3本)を国産にすると4.1poco、ブロッコリーなら0.92pocoという計算になる。政府があれだけキャンペーンしているクールビズは、夏の冷房を27度から28度に上げる運動だが、一日ぶっ通しで実行しても0.5pocoに過ぎない。スーパーで豚肉を国産のものに代えるだけで、なんとクールビズを3日やったと同じ効果なのである。国産アスパラなら8日クールビズを実行したと同じである。テレビを1時間消そう(0.4poco)という運動があるが、国産アスパラを食べれば10時間テレビを消したと同じ効果がある。「CO2一人一日1kg削減」運動など、輸入農産物をやめて国産の食べ物に切り替えればあっという間にできてしまうのである。
農業関係者は、政府が地球温暖化問題に力を注いでいるこのチャンスに、いまこそ声を大にして「フードマイレージ」「地産地消」を訴えるべきだと思う。 |