この一年、消費・賞味期限表示の改ざん、原料・原産地の偽装など、食品メーカーの不祥事が次々に発生している。消費者の食品に対する信頼を大きく損ねる事態となっており、食品業界に身をおくものとして大変申し訳なく思っています。関係法令はもとより、過去の経験や社内の常識が社会的に通用するものかどうかを含め総点検をして、「品質第一」「コンプライアンスの徹底」の企業風土を再構築していく必要があると痛感しています。
一方、食品メーカーは、原材料調達などのコストアップに直面している。現在の国際食料需給は、途上国の人口増加や中国等の所得上昇による食料消費の拡大、昨年来の原油価格の高騰、穀物や油糧原料に対するバイオエネルギー需要などにより、構造的変化の時代に入ったといえる。国際農産物価格は、この1年間で、小麦は市場最高値をつけるなど2倍、とうもろこしが5割アップ、大豆が8割アップなど歴史的な高止まりの状況にある。このほかに、残留農薬等のポジティブリスト制度への対応など、原料・品質管理のためのコストも増大している。値上げの秋という記事が最近の新聞紙上をにぎわしているが、家計所得の伸び悩みに加え、小売業界の競争激化もあり、食品メーカーは、食品の安定供給(質・量)をかなえる適正な取引価格の実現に苦しんでいます。この面での消費者、流通業の特段のご理解を頂きたいところです。 |