平成17年8月8日
第59回学習会議事録
1.日時:8月5日(金)14:00〜16:30
2.場所:JAビル8F全中大会議室
3.テーマ:食品表示の現状と課題
4.講師:
日本生活協同組合連合会 テストキッチン・表示企画室
室長 渡邉 秀一氏
5.参加者:65名
フォーラム会員、地方フォーラム会員、一般参加者
6.概要:
(1)渡邉氏より1時間10分程度、別紙資料に基づき食品表示の役割、消費者が求めている食品表示についてのアンケート調査結果、食品表示の現状と最近の情勢、表示のあり方の課題について報告があった
(2)会場参加者からは、原料・原産地表示のあり方、賞味期限と品質保持期限の相違、外食産業の表示のあり方、消費者意見の反映、ファーマーズマーケットでの表示のありかた等の質問や意見要望があった
7.講義概要:
(1)食品表示は、食品衛生法、JAS法、景品表示法により成り立っている
(2)消費者は、生産者・製造者間の情報格差をなくすこと。食品の品質・価値情報、事故防止、業者間の適正競争確保等を求めている
(3)食品表示は、買い物等食品利用の一番身近な情報として期待されている。
消費者の大半は表示を見て買い物をしている
(4)近年の食に関する事故等の影響により、表示への信頼が低下しており、食品に関する問い合わせが大幅に増えている
(5)現在の表示内容はわかりづらく、理解しづらいとの意見がある一方で、消費者の一般知識の低下による要因もあげられる
(6)こうしたなか、表示への行政の取り組みや対応は、食の安全に対するシステム対応、法規関係等かなり良くなっていると評価している
(7)食品のトレーサビリティに関する行政の法整備等取り組みも、同様に整理されてきた
(8)食品業界や業者の食品表示に対する意識は、家族経営の小規模経営中心にまだ道半ばである
(9)食品表示は、法令順守、正直さ、伝わりやすさを基本にそれぞれが努力する必要がある。また消費者を含めた関係者間努力により信頼の再構築が求められている
8.主な質疑
1.Q:原産地表示はいつからなのか
A:来年10月1日から義務化である。現在は2カ年間の周知期間中である
2.Q:食品表示の1本化はできないのか。外国で取り組んでいる事例があると聞いたが
A:表示をわかりやすくするためにどのようにするかについて考える必要があるが、これまでの取り組みは、今のフレームのなかでの修正や見直し等に取り組んできたし、これだけで手一杯であった。将来的には1つの検討材料ではあると思う
3.Q:アミノ酸の表示はどのようになっているのか
A:表示はされている。表示以外の詳しい内容についてはメーカーに確認願いたい
4.Q:加工食品の原料・原産地表示について、従来よりよくなってきているとの話があったが、今後は何が問題となるのか
A:最大の課題は、小規模の家族経営の分野である。数も多く、一定のシェアーを占めている。特に水産物の表示等ルールが難しく、ややこしいのも課題である
5.Q:表示についての検討、決定はその道の専門家が協議して取り進められているようだが、実際に見るのは一般消費者であり、現場とのずれがあるような気がする。モニター制度等を活用するなどが必要ではないのか
A:モニター制度は活用している。現行の内容は、消費者からの意見が相当反映されていると考えている。わかりにくい表示があるのも事実であるが、どこまで割り切るかの判断もある。また、消費者全体のレベルアップも必要と考える。こうしたことを踏まえ、行政の決め細やかな対応、リスクコミュニケーションが必要である
6.Q:賞味期限と消費期限の違いは何か
A:賞味期限はおいしく食べられる期日である。期限オーバーのものは水分や風味等が落ちており100%の状況ではないが、捨てる必要はなく、食べられる。
消費期限は、微生物の増殖等の心配があり、期日通りに食べ、使い切る必要がある。期日を越えれば食中毒の心配もある
7.Q:食の安全等についての学校教育はどうなっているのか
A:食育基本法の制定もあり、具体的な取り組みについて検討されていると聞いている
8.Q:食味期限等より、製造期日のほうが重要と考えるがどうか
A:従来は(95年頃)、製造月日が義務付けられていたが、国際法等との整合性もあり、いつまでに使用する等の表示が重要と判断され現在の状況になっている。また製造月日にすれば、DAYや印字開始月日等社会的に無駄な面があるとの判断もあった。なお、生協商品は、出来る範囲で製造表示にも取り組んでいる
9.Q:JA等のファーマーズマーケットでの表示だが、完熟、朝取り、新鮮等表現があいまいと考えられる物の表現は使用できないのか
A:俗に言う、あいまい表示分については、取り扱う関係者できちんと基準を作り、証明責任が取れれば使ってもよい。流通規制はされていない。例えば完熟は、生産者等関係者で十分な打ち合わせを実施し、品質保証期日を明確にする等に取り組めばよい。あまり萎縮しないほうがよい。生産者は消費者が求めている内容や有益な情報とは何かを把握する努力が必要と考える
以 上